【トップ10在位ランキング】


【90年代選手のトップ10在位週ランキング】

トップ10以内に誰がどれだけ長くいたかを検証してみたい。
データは週単位での集計であり、詳細なデータが収集可能な90年代以降の選手を対象とした。

※厳密には1984年以降のデータが残っている。そのため1984年以前にトップ10に入っていた選手は除外してある。

集計前の予想では、ムスター、モヤ、リオス、ラフターのような
短い期間だけ1位になった選手はあまり上のほうでなく、
チャン、イバニセビッチ、シュティッヒ、コルダのような
1位にはならなかものの息の長かったと思われる選手のほうが上に来るだろうと思われた。

実際に集計を行ってみると、予想通りの部分と予想外だった部分の両方があった。
以下がそのランキング表である。単位は「週」

《トップ10在位週ランキング:130週以上》 ※赤字は現役(2017年末時点)
No名前10位以内5位以内2位在位1位在位
1 フェデラー 792 720 184 302
2アガシ74744388101
3 ナダル 662 609 272 160
4サンプラス58651190286
5ベッカー57647613612
6 ジョコビッチ 555 537 128 223
7エドバーグ49743410472
8 マレー 494 429 79 41
9ロディック4402085213
10カフェルニコフ390214286
11 ベルディフ 370 27 0 0
12チャン369172490
13 D・フェレール 358 190 0 0
14イバニセビッチ328136180
15ヒューイット2771843280
16ダビデンコ26814900
17 バブリンカ 264 171 0 0
18 ツォンガ 256 12 0 0
19モヤ25411842
20ヘンマン2434700
21ナルバンディアン2324800
22 デル・ポトロ 227 71 0 0
23クーリエ2251535058
24ムスター222118366
25サフィン202141489
26シュティッヒ190108340
27ブルゲラ1769100
28フェレーロ175139168
 クエルテン1751353743
30クライチェク1732400
31リオス17148276
32ラフター157109241
  錦織 157 75 0 0
 エンクイスト1571000
35コレチャ1562520
36 ラオニッチ 150 25 0 0
37 ガスケ 146 0 0 0
38コリア1457500
39コルダ13554140
40J・ブレーク1311400
41 チリッチ 130 10 0 0


《2位アガシ:747週》
《4位サンプラス:586週》

 
アガシの数字がダントツだ。これは予想通りの結果だといえる。
しかし5位以内の在位となるとサンプラスのほうが長くなっている

《5位ベッカー:576週》
《7位エドバーグ:497週》

 
ベッカーエドバーグアガシ、サンプラスの関係に似ているがもっと露骨であり、
1位在位のみエドバーグが長く、他はすべてベッカーが長いという結果になっている。
90年後半になるとエドバーグはほとんど活躍できなかったので数字には納得だが
両者のプレーのイメージからは逆のような気がしないでもない。

《10位カフェルニコフ:390週》
《12位チャン:369週》
《14位イバニセビッチ:328週》

   
5位以降に居並ぶこの3人は今回の集計のポイントとなる選手たちであろう。
3人とも、トップとして君臨したわけではないが常に上位にいたと思われる選手たちであり、
予想通り見事にランクインしたことになる。
特にイバニセビッチは2位経験も18週と少なく、それでも10位以内に居続けていたということで
今回の集計を意味あるものにしてくれた選手といえるだろう。
知名度先行のイメージが強い選手だったが、決して人気だけではないことを示す良い結果となった。

《19位モヤ:254週》
《19位ヘンマン:243週》

 
さて、続いて90年代後半以降の選手が2人が登場する。これは少々驚きの結果であるといえる。

モヤは、最初にも述べたように2週だけ1位になったものの
あとはずっと低迷していたと思われていただけに予想外の健闘であった。
選手生命の短かったクーリエが16位で更にその下にいるが、
それでもモヤよりは上だと思っていた。

そしてヘンマンこそがイバニセビッチと並び、今回の集計の象徴的存在と言えるだろう。
グランドスラム優勝なし、ランキング1位や2位の経験もなし、
という選手であるにも関わらずここまで上位に来ている。
もっと下のほうにいるエンクイストなどもこのヘンマンタイプの選手であり
強さよりも息の長さが売りの選手達だといえるだろう。
グランドスラム優勝はあるが上位ランク経験のない
ブルゲラ、クライチェクも同じくこのタイプに分類していいだろう。
テニス界はこういった選手達によっても支えられているのである。

《26位シュティッヒ:190週》

シュティッヒはデビューが遅く、選手生命も短かった。
現役を除けば、表に名前の挙がっている選手の中で最短のプレー期間である。
しかしそれでこの位置なのだから立派な成績だといえる。

《31位リオス:171週》
《32位ラフター:157週》

 
さて、あまり上位でない中に予想通りの結果を示した選手がいる。リオスラフターだ。
2人とも1位経験者の中では、トップ10にいた期間の短い選手となっている。
両者に共通するのは、共に1997年と1998年の年度末の2位選手であったことだ。
正に短期間で集中的に活躍した選手だったといえるだろう。

《28位クエルテン:175週》

クエルテンも、1位在位の長さからするとトップ10にいた期間は短かった選手である。
数字をフェレーロと比べてみるとわかりやすい。
1位在位では43週8週と大きくリードしているが、トップ10在位では同じという数字である。
クエルテンは一時代を築いたと言っていい選手なのだが、
トップから落ちるのも早かったということになるだろう。

《39位コルダ:135週》

1992年の全仏準優勝者であり1998年の全豪覇者であるコルダ
90年代で広く活躍したことになり、2位経験もあることから
長くトップ10にいた選手だと思ったのだが、意外にも随分短かかった。

続いて現役を見てみよう。

《1位フェデラー:792週》

フェデラーは、遂に1位に到達した。
2017年はトップ10から陥落したところからのスタートだったが、劇的な復活で見事に新記録達樹立となった。


また、2017年はナダルも見事な復活を果たし、数字を大きく伸ばしている。

 
両御大に続く現役選手たちの2017年は、軒並み足踏み状態であったといえるが
その中にあってベルディフの数字が上がったのが目を引く。
ツォンガも同様であるが、トップ10在位の長さに比べてトップ5在位の何と少ないことであろうか。
前後の選手との数字の差は異様であり、時代の特異性を象徴しているともいえる。

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今回は新しくチリッチがランク入りしている。



【年末ランキングの場合】

さて、週単位での集計となると90年代以降に活躍した選手限定となってしまうのだが、
年末のランキングならば1973年以降の全ての集計が可能である。

ここでは、年末ランキングの在位表を作成してみた。
対象は4年以上トップ10に在位した選手である。単位は「年」

《トップ10在位年ランキング》 ※赤字は現役(2017年終了時点)
No名前10位以内5位以内2位在位1位在位
1コナーズ161435
 アガシ16831
3 フェデラー 15 13 6 5
4 ナダル 13 12 5 4
 レンドル131134
6サンプラス1210 6
7ベッカー1193 
8 ジョコビッチ 10 10 2 4
 マッケンロー10924
 エドバーグ10922
11 マレー 9 8 1 1
 ビラス962 
 ロディック9311
14ボルグ8822
15ビランデル76 1
 チャン741 
  D・フェレール 7 4    
  ベルディフ 7      
19カフェルニコフ651 
 ゲルライティス64  
 イバニセビッチ63  
 ノア62  
23ヒューイット54 2
 ダビデンコ54  
 モヤ53  
  バブリンカ 5 3    
 ナスターゼ52 1
 ムスター52  
 ヘンマン5   
 ナルバンディアン5   
  ツォンガ 5      
32クーリエ4311
 オランテス42  
  デル・ポトロ 4 2    
 アッシュ41  
 クレルク41  
 ジーン・メイヤー41  
 エンクイスト41  
 ソロモン4   
 ディブス4   
 クライチェク4   

上位陣はほぼ予想通りだ。

《1位コナーズ:16年》
《1位アガシ:16年》

 
コナーズの場合は16年連続だが、
アガシの場合は途中でランク外に落ちている年もあるので連続ではない。
また、5位以内が比較的少ないのもアガシの特徴である。
しかし裏を返せば最初のトップ10から最後のトップ10までの長さは他を圧していることになる。
一方コナーズはランキング制度発足の前年からトップ10にいた選手である。
それを考えるとこちらも凄い記録の持ち主である。

《7位ベッカー:11年》

マッケンローよりも上というのは意外な結果ではないだろうか。
ベッカーは年末1位の経験がない選手の中では最長の記録だということになる。
逆に2位の数は2009年にナダルによって更新されるまで最多タイであり、
長くNo.2の選手であったことがわかる。

《11位ビラス:9年》

ベッカーと同じく1位経験のないビラスも好位置につけている。
若くしてトップ10入りを果たしたベッカーと僅かの差が出た格好になるだろうか。

週単位の集計で活躍を見せた、
チャン、カフェルニコフ、イバニセビッチ、モヤ、ヘンマンなどが
ここでもしっかり顔を出している。
そして、より古い選手でこのタイプに属するのがゲルライティスノアになるだろう。

《19位ゲルライティス:6年》
《19位ノア:6年》

 
グランドスラム優勝は共に1回である。
それでも上位に何度も顔を出しているゲルライティスはまだ納得がいくが、
ノアのほうは少々意外であった。
しかしノアは生涯勝率が70%近くあり、タイトル獲得も23と堂々たる数字を残しており、
改めて力のある選手であったことを示す結果になったといえる。

《23位ナスターゼ:5年》

初代1位のナスターゼは集計が行われる以前から活躍していた選手である。
この数字でも充分立派なのだが、本来ならば更に上の選手である。

《その他》
表には、年末1位経験者の中でただ一人クエルテンのみ入ってきていない。
クエルテンはトップ10在位3年である。

また、表に入ってきていない年末2位経験者は5人おり、そのうち4人、
シュティッヒ、リオス、ラフター、サフィンは皆クエルテンと同じく3年である。


残る1人のニューカムは2年だが、両年とも2位であり、
しかもナスターゼと同じくそれ以前から活躍している選手であるから同列には出来ないだろう。


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