【トップ10在位ランキング】


【90年代選手のトップ10在位週ランキング】

トップ10以内に誰がどれだけ長くいたかを検証してみたい。
データは週単位での集計であり、詳細なデータが収集可能な90年代以降の選手を対象とした。

※厳密には1984年以降のデータが残っている。そのため1984年以前にトップ10に入っていた選手は除外してある。

集計前の予想では、ムスター、モヤ、リオス、ラフターのような
短い期間だけ1位になった選手はあまり上のほうでなく、
チャン、イバニセビッチ、シュティッヒ、コルダのような
1位にはならなかものの息の長かったと思われる選手のほうが上に来るだろうと思われた。

実際に集計を行ってみると、予想通りの部分と予想外だった部分の両方があった。
以下がそのランキング表である。単位は「週」

《トップ10在位週ランキング:100週以上》 ※赤字は現役(2011年末時点)
No名前10位以内5位以内2位在位1位在位
1アガシ74744388101
2サンプラス58651190286
3ベッカー57647613612
4エドバーグ49743410472
5 フェデラー 491 464 91 285
6 ロディック 440 208 52 13
7カフェルニコフ390214286
8チャン369172490
9 ナダル 349 347 215 102
10イバニセビッチ328136180
11 ヒューイット 277 184 32 80
12 ダビデンコ 268 149 0 0
13モヤ25411842
14 ジョコビッチ 250 240 41 26
15ヘンマン2434700
16 ナルバンディアン 232 48 0 0
17クーリエ2251535058
18ムスター222118366
19サフィン202141489
20シュティッヒ190108340
21ブルゲラ1769100
22フェレーロ175139168
 クエルテン1751353743
24クライチェク1732400
  マレー 195 173 4 0
26リオス17148276
27ラフター157109241
 エンクイスト1571000
29コレチャ1562520
30コリア1457500
31コルダ13554140
32 J・ブレーク 131 14 0 0
33 D・フェレール 130 68 0 0
34 ソデルリング 108 59 0 0
35 ベルディフ 105 0 0 0
36 ベルダスコ 104 0 0 0


《1位アガシ:747週》
《2位サンプラス:586週》

 
アガシの数字がダントツだ。これは予想通りの結果だといえる。
しかし5位以内の在位となるとサンプラスのほうが長くなっている

《3位ベッカー:576週》
《4位エドバーグ:497週》

 
ベッカーエドバーグアガシ、サンプラスの関係に似ているがもっと露骨であり、
1位在位のみエドバーグが長く、他はすべてベッカーが長いという結果になっている。
90年後半になるとエドバーグはほとんど活躍できなかったので数字には納得だが
両者のプレーのイメージからは逆のような気がしないでもない。

《7位カフェルニコフ:390週》
《8位チャン:369週》
《10位イバニセビッチ:328週》

   
5位以降に居並ぶこの3人は今回の集計のポイントとなる選手たちであろう。
3人とも、トップとして君臨したわけではないが常に上位にいたと思われる選手たちであり、
予想通り見事にランクインしたことになる。
特にイバニセビッチは2位経験も18週と少なく、それでも10位以内に居続けていたということで
今回の集計を意味あるものにしてくれた選手といえるだろう。
知名度先行のイメージが強い選手だったが、決して人気だけではないことを示す良い結果となった。

《5位フェデラー:491週》
《6位ロディック:440週》
《10位ヒューイット:277週》
   
この3人は2000年代の代表的なトップ選手である。一時期まで随分と数字も拮抗していたのだが、
2008年以降はヒューイットが一度もトップ10に入っていないためどんどん差が開いてきてしまっている。
逆にフェデラーロディックは確実に順位をあげており、
もはや歴史的高みにまで足を踏み入れつつあると言っていいだろう。

《9位ナダル:349週》

現役の、より若い世代ではナダルが順位を上げ、遂にヒューイットを抜き去った。
2011年はジョコビッチマレーも飛躍的に順位を上げている。

《13位モヤ:254週》
《15位ヘンマン:243週》

 
さて、続いて90年代後半以降の選手が2人が登場する。これは少々驚きの結果であるといえる。

モヤは、最初にも述べたように2週だけ1位になったものの
あとはずっと低迷していたと思われていただけに予想外の健闘であった。
選手生命の短かったクーリエが16位で更にその下にいるが、
それでもモヤよりは上だと思っていた。

そしてヘンマンこそがイバニセビッチと並び、今回の集計の象徴的存在と言えるだろう。
グランドスラム優勝なし、ランキング1位や2位の経験もなし、
という選手であるにも関わらずここまで上位に来ている。
もっと下のほうにいるエンクイストなどもこのヘンマンタイプの選手であり
強さよりも息の長さが売りの選手達だといえるだろう。
グランドスラム優勝はあるが上位ランク経験のない
ブルゲラ、クライチェクも同じくこのタイプに分類していいだろう。
テニス界はこういった選手達によっても支えられているのである。

《20位シュティッヒ:190週》

シュティッヒはデビューが遅く、選手生命も短かった。
現役を除けば、表に名前の挙がっている選手の中で最短のプレー期間である。
しかしそれでこの位置なのだから立派な成績だといえる。

《26位リオス:171週》
《27位ラフター:157週》

 
さて、あまり上位でない中に予想通りの結果を示した選手がいる。リオスラフターだ。
2人とも1位経験者の中では、トップ10にいた期間の短い選手となっている。
両者に共通するのは、共に1997年と1998年の年度末の2位選手であったことだ。
正に短期間で集中的に活躍した選手だったといえるだろう。

《22位クエルテン:175週》

クエルテンも、1位在位の長さからするとトップ10にいた期間は短かった選手である。
数字をフェレーロと比べてみるとわかりやすい。
1位在位では43週8週と大きくリードしているが、トップ10在位では同じという数字である。
クエルテンは一時代を築いたと言っていい選手なのだが、
トップから落ちるのも早かったということになるだろう。

《31位コルダ:135週》

1992年の全仏準優勝者であり1998年の全豪覇者であるコルダ
90年代で広く活躍したことになり、2位経験もあることから
長くトップ10にいた選手だと思ったのだが、意外にも随分短かかった。



【年末ランキングの場合】

さて、週単位での集計となると90年代以降に活躍した選手限定となってしまうのだが、
年末のランキングならば1973年以降の全ての集計が可能である。

ここでは、年末ランキングの在位表を作成してみた。
対象は4年以上トップ10に在位した選手である。単位は「年」

《トップ10在位年ランキング》 ※赤字は現役(2011年終了時点)
No名前10位以内5位以内2位在位1位在位
1コナーズ161435
 アガシ16831
3レンドル131134
4サンプラス1210 6
5ベッカー1193 
6 フェデラー 10 9 3 5
 マッケンロー10924
 エドバーグ10922
9ビラス962 
  ロディック 9 3 1 1
11ボルグ8822
12 ナダル 7 7 5 2
 ビランデル76 1
 チャン741 
15カフェルニコフ651 
 ゲルライティス64  
 イバニセビッチ63  
 ノア62  
19 ジョコビッチ 5 5   1
  ヒューイット 5 4   2
  ダビデンコ 5 4    
 モヤ53  
 ナスターゼ52 1
 ムスター52  
 ヘンマン5   
  ナルバンディアン 5      
27 マレー 4 4    
 クーリエ4311
 オランテス42  
 アッシュ41  
 クレルク41  
 ジーン・メイヤー41  
 エンクイスト41  
 ソロモン4   
 ディブス4   
 クライチェク4   

上位陣はほぼ予想通りだ。

《1位コナーズ:16年》
《1位アガシ:16年》

 
コナーズの場合は16年連続だが、
アガシの場合は途中でランク外に落ちている年もあるので連続ではない。
また、5位以内が比較的少ないのもアガシの特徴である。
しかし裏を返せば最初のトップ10から最後のトップ10までの長さは他を圧していることになる。
一方コナーズはランキング制度発足の前年からトップ10にいた選手である。
それを考えるとこちらも凄い記録の持ち主である。

《5位ベッカー:11年》

マッケンローよりも上というのは意外な結果ではないだろうか。
ベッカーは年末1位の経験がない選手の中では最長の記録だということになる。
逆に2位の数は2009年にナダルによって更新されるまで最多タイであり、
長くNo.2の選手であったことがわかる。

《9位ビラス:9年》

ベッカーと同じく1位経験のないビラスも好位置につけている。
若くしてトップ10入りを果たしたベッカーと僅かの差が出た格好になるだろうか。

週単位の集計で活躍を見せた、
チャン、カフェルニコフ、イバニセビッチ、モヤ、ヘンマンなどが
ここでもしっかり顔を出している。
そして、より古い選手でこのタイプに属するのがゲルライティスノアになるだろう。

《15位ゲルライティス:6年》
《14位ノア:6年》

 
グランドスラム優勝は共に1回である。
それでも上位に何度も顔を出しているゲルライティスはまだ納得がいくが、
ノアのほうは少々意外であった。
しかしノアは生涯勝率が70%近くあり、タイトル獲得も23と堂々たる数字を残しており、
改めて力のある選手であったことを示す結果になったといえる。

《19位ナスターゼ:5年》

初代1位のナスターゼは集計が行われる以前から活躍していた選手である。
この数字でも充分立派なのだが、本来ならば更に上の選手である。

《その他》
表には、年末1位経験者の中でただ一人クエルテンのみ入ってきていない。
クエルテンはトップ10在位3年である。

また、表に入ってきていない年末2位経験者は5人おり、そのうち4人、
シュティッヒ、リオス、ラフター、サフィンは皆クエルテンと同じく3年である。


残る1人のニューカムは2年だが、両年とも2位であり、
しかもナスターゼと同じくそれ以前から活躍している選手であるから同列には出来ないだろう。

   
現役ではフェデラーロディックの記録が目をひく。
既に歴史的選手の仲間入りをしていると言っていいだろう。
しかし2011年には少しの変化があった。それまで一緒に記録を更新してきていた2人だが、
ロディックがトップ10から陥落してしまい、1年の差がつくこととなった。
また2009年に年度末2位の最多記録を更新したナダルは2011年に更に記録を1つ伸ばしている。


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