情報網.net/コラム/au-saga (mitsu ichico ndo)/サッカーの時間14
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これまでサッカーの時間ではホスト国の分析を避けてきました。
冷静さを欠いた分析になってしまう恐れがあるので
それを避けたかったのと、やはりどうしても
日本と韓国の比較になってしまうと感じたからです。
しかし、もはや無視はできないところまで来ました。
韓国という国が。
どれほど相手をなめていたとはいえ、
どれほど本調子からほど遠かったとはいえ、
相手はいずれも優勝候補と言われていたチームでした。
これを2度までも破ったのです。
何人退場者を出したとか
そんなことはこの際関係ありません。
運だとかホームの力だとか、
そんな抽象的な分析で済ませるのではなく、
その優れたチーム戦術に目を向けるべきではないでしょうか。
今回の韓国チームは、
とにかく観ていて気持ちがいいというのが印象です。
この辺り日本との違いは顕著でした。
まず選手がよく走ります。
それも、スペースがあれば前に走ろうとします。
また、相手がボールを持つと必ず複数で囲みます。
守備時には前線の選手が下がって来るし
攻撃時には最終ラインの選手が上がっていきます。
当たり前のようでいて重要なこの基本を90分間とおして
できているチームはほとんどありません。
もちろんスタミナの問題もあるでしょう。
しかし韓国は常にこれをやっています。
観ていてそのプレーぶりを自然と応援したくなるチームです。
正直、テクニックは今一歩と思える部分もあります。
基本技術は日本のほうが上かもしれません。
しかし、そういったものを補うのがチーム戦術です。
完全に戦術が浸透しているからあそこまでやれるのだと思います。
日本の敗因の一つに攻撃パターンの薄さがあります。
勝っているとき、負けているとき、
速い相手のとき、大きな相手のとき、等
様々なパターンで攻撃のリズムも変化させるのが普通ですが、
日本の攻撃は押している場合でも全く厚みがありませんでした。
一方韓国は、イタリアが守りに入るや
守備の人数を削ってでも全員で攻撃を仕掛けていきました。
あれならば仮に点が入らなくても最後は拍手喝采だったでしょう。
いい言い方をすれば
日本のほうが常に冷静な試合運びができるということになりますが、
観ているほうが求めるのは必ずしもそういうサッカーではないのです。
より詳細な比較は控えますが、
私は決して日本が韓国よりも劣っているチームだったとは思いません。
しかしもしも私が全然別の国の人間だった場合、
印象に残るのは韓国のサッカーであることは間違いないでしょう。
韓国の次の相手はスペインです。
この両者は94年にも当たっていますね。
そのときの韓国も実に素晴らしい戦いをして
2点のビハインドを追いついて引き分けに持ち込みました。
今回の韓国にもそれと同等か
それ以上の内容を求めてもおかしくはないでしょう。2002.06.20
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