情報網.net/コラム/au-saga (mitsu ichico ndo)/サッカーの時間18
サッカーの時間: 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
au-saga's Colum |
---|
いよいよ大会も大詰めを迎えようとしています。
やはりというか、なんというか、
ブラジルとドイツの決勝となってしまいました。
両チームとも予選であんなに苦しんだのに
本大会でいいとこ取りをしてしまうところがいやらしい感じです。
大方の予想ではブラジル有利とされています。
たしかにあの攻撃力ではそう分析されるのもうなずけます。
ドイツのほうは1点取ってあとはなんとか守るという戦い方で、
選手も疲れてきているような印象を受けます。
ブラジル国内ではブラジルの強さに大騒ぎらしいですが、
ドイツのマスコミのほうは
その決して強いとは言えない戦い方にも
代表選手達にも批判的なようです。
ただ一人、カーンに対する評価だけは例外です。
唐突ですが、本日はカーン特集と行きましょう。
カーンはここ何年か
世界最高のキーパーといわれてきた選手です。
それは紛れもない事実です。
名キーパーと呼ばれるには
必要な要素がいくつかあると思いますが、
カーンにはその全てがあるのです。
まず、「プレーそのものの質の高さ」です。
今大会のスーパーセーブの連続を見れば
その守備能力の高さは充分に証明されています。
また、近代サッカーに必要な足技も充分です。
続いて「キャプテンシー」です。
カーンのキャプテンシーは大国ドイツにあっても充分なもので、
不甲斐ない味方選手を怒鳴りつけてチームに活を入れることもあります。
今大会のサウジ戦は8-0という大勝に終わった試合なのですが、
それでも試合中、若いメッツェルダーを呼んで怒鳴りつけ、
あまりの剣幕に慌てて他の選手が止めに入るシーンがありました。
また一方、状況を冷静に分析してチームをコントロールすることもあります。
準決勝の韓国戦の前に残したコメントは印象的です。
「私たちにも不利な判定が一つか二つあるだろう。
それはよくあることで、ホームアドバンテージというものだ。
それにペースを乱されないようにすることが大事。
審判に抗議しようなんて考えないことだ。
ゴールが認められないことがあっても、
さらに1点決める努力をすべきだ。
2点目が認められなければ、3点目を決めるんだ」
また、判定に激しく抗議したイタリアやスペインの選手たちについては
「審判に気を取られすぎていたかもしれない。
チャンスにしっかり得点すべきだった」
と話しています。
最後に「存在感」です。
これについては多分に私見も入るのですが、
安定したプレーを見せるというだけでは
世界最高の称号を得られないのではないかと思っています。
イタリアやイングランドのキーパーは皆素晴らしいキーパーですが
最高のキーパーは誰かという問いにあまり顔を出して来ないのも
その辺に原因があるように思います。
カーン以外にも最近ではシュマイケル、チラベルト、バルテズなどがそうですが、
彼らに共通する要素として、思い切った飛び出しや巧みな足技、
ありえないようなスーパーセーブの連発、といったものがあります。
そして何よりも時に見せるイージーなミスがその存在を一層際立たせるのです。
日本でいうならば楢崎と川口の違いでしょうか。
また、点を取られたときの姿も重要です。
点を取られたときにどれだけ絵になるか、
それも名キーパーの重要な条件だと思うのです。
カーンなどはこれについてはもう完璧で、
負けてなおかっこいい姿を見せるのです。
おまけですが、
カーンは株式投資の知識も専門家並みらしいです。
通信教育で経済学を学び、独学で手法を覚えたということです。
テレビの経済番組にアドバイザーとしても出演しているということなので
もう生半可のレベルじゃないです。
自宅のパソコンで最新の株式情報をチェックし、
移動のバスの中では専門誌に目を通しています。
カーンの完全主義は、サッカーだけではないのです。2002.06.27
情報網.net/コラム/au-saga (mitsu ichico ndo)/サッカーの時間18
サッカーの時間: 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20